コロンビア共和国の憲法裁判所が2015年11月4日、同性カップルが血縁のない子供を引き取る権利を認めました。「カップルのどちらかと血が繋がった子でなければ養子縁組できない」とする以前の判決をくつがえす、画期的な判断です。
詳細は以下。
Colombia court rules gay couples can adopt orphans - Gay Star News
コロンビアでは2011年、憲法裁判所が「同性カップルは家族として認められねばならない」という判断を示しているのだそうです。しかし養子に関しては、2014年にようやくパートナーの実子と養子縁組する権利が認められたのみで、カップルのどちらとも血縁のない子供を養子に迎えることはこれまで不可能だったとのこと。
憲法裁判所は今回、6対2の多数意見として、同性カップルを養親候補から排除するのは「子供が家族を持つ権利を制限する」ものだとする結論を出しました。同国では福祉の庇護下にある子供たちが1万人以上おり、フアン・マヌエル・サントス政権や多くのNGOは、以前から同性カップルの養子縁組の制限撤廃に賛成していたとのこと。
Ahora Noticiasによれば、南米ではこれまで同性カップルが養子をひきとることができるのはアルゼンチンとウルグアイとメキシコシティ(と、判事の判断によってはブラジル)だけだったのだそうです。コロンビアは新たにそこに加わるわけで、今日紹介した「ママがサンタにキスをした」動画のようなハッピーなご家庭がどんどん増えるといいと思います。
補足
「親が同性カップルであることが子供に与える影響が心配」とお思いの方は、まず以下をどうぞ。
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