石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

プエルトリコ、同性カップルの養子縁組を認める

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米自治領プエルトリコの裁判所が2015年12月9日、同性カップルによる養子縁組を初めて認めました。

詳細は以下。

Autorizan primera adopción para pareja del mismo sexo | El Nuevo Día

アンヘレス・ユディス・アコスタ・ロドリゲス(Angeles Judith Acosta Rodriguez)さんは、同性パートナーのカルメン・ミラグロス・ベレス・ベハ(Carmen Milagros Velez Vega)さんが2000年に人工授精でもうけた娘のフリアナ(Juliana)さんと養子縁組して2人目の母親となる権利を、2005年から求めていました。今回の判決により、フリアナさんは今後法的に2人のお母さんを持つことになり、双方の姓をつけた「フリアナ・マリア・アコスタ・ベレス(Juliana Maria Acosta Velez)」という名前を名乗ることに。裁判所のホールでこの名前が発表されると、親戚や友達から拍手がわき起こったそうです。

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「10年前と比べれば天国です。まるで違う所にいるようです。そして、わたしたちは本当に(以前とは)違う国にいるのだと思います。何もかも変わりました」と、ベレス・ベハは言った。

"Comparándola con lo que pasamos hace 10 años, esto es el paraíso. Parece que estábamos en otro lugar y ciertamente estamos en otro País. Todo ha cambiado", apuntó Vélez Vega.

「フリアナが生まれる前から、わたしたちは家族でした。何が変わったのかというと、わたしが娘に対して生物学上の母親と同じ法的権利を持ち、フリアナがわたしによって生物学上の母親と同じぐらい守られるようになるということです」とアコスタ・ロドリゲスは言った。

"Éramos una familia desde antes que Juliana naciera. Lo que cambia es que yo voy a tener los mismos derechos legales sobre mi hija que tiene su madre biológica y que Juliana va estar tan protegida conmigo como con ella", apuntó Acosta Rodríguez.

アンヘレスさんとカルメンさんは27年間連れ添っていて、2012年にニューヨークで法律婚もしています。しかし当時プエルトリコでは同性婚は認められていませんでしたし、プエルトリコ最高裁は2013年、同性カップルの養子縁組は不可とする判断を示していました。その後、2015年6月に米連邦最高裁が全州での同性婚を合法としたのにともない、プエルコリコでも同性婚が可能に。そして今回ついに、同性カップルが2人とも子供の法的な親となる権利も認められたわけです。

プエルトリコのセサル・ミランダ(César Miranda)法務大臣は、今回の判決を、「市民権にとって新たなる勝利」としているとのこと。なお、プエルトリコでは現在、男性同士の既婚カップルが5歳と8歳のきょうだいを養子としてむかえる手続きを進めており、こちらが同性同士による2番目の養子縁組になる可能性があるそうです。