2015年12月22日、ギリシャで同性カップルをシビルパートナーシップ制度の対象に含める法案が可決されました。
詳細は以下。
Greece allows civil partnership for same-sex couples | Reuters
同国で2008年から導入されたシビルパートナーシップ制度は異性カップルしか利用できず、欧州人権裁判所は2013年にこれを差別であると判断していました。2015年12月9日、同性カップルもシビルパートナー制度の対象とする法案が議会に提出され、22日に300議席中193票の賛成を得て可決。なお発効は2016年になる見通しとのこと。
ちなみにこの制度は結婚とは別物で、養子縁組や年金、税金、健康保険などに関して結婚と同等の権利はないのだそうです。アクティヴィストからは「このシビルパートナー制度はほしいが、権利を完全なものにしてほしい」という声が出ているそうとのこと。
PinkNewsによれば、この法案を支持していた与党・急進左派連合(SYRIZA)のアレクシス・ツィプラス(Alexis Tsipras)党首は可決後、「ギリシャ国家の後進性と恥のサイクルが終わりつつある」としながらも、今日はお祝いよりも、今まで人権が阻害されていた人びとへの謝罪にふさわしい日であると述べたそうです。
以下、ツィプラス首相のツイート。
We've achieved an important result--one that champions human rights and the equality of all citizens before the law #EqualityGR #Greece 1/3
— Alexis Tsipras (@tsipras_eu) 2015, 12月 23
訳:「われわれは重要な結果を達成しました――法の下でのすべての市民の人権と平等を守るという結果です」
Regardless of gender or sexual orientation, all people should have legal right to join their lives together in partnership #EqualityGR 2/3
— Alexis Tsipras (@tsipras_eu) 2015, 12月 23
訳:「ジェンダーや性的指向とは関係なく、すべての人が、パートナーシップの関係で人生をともにする法的権利を持つべきです」
Greek society has proven it values rule of law, equality, respect for dignity. As Parliament & Govt, we feel proud #EqualityGR 3/3
— Alexis Tsipras (@tsipras_eu) 2015, 12月 23
訳:「ギリシャの社会は法、平等、尊厳の尊重を重んじるということが証明されました。議会として、そして政府として、誇りに思います」
さて、ここで同性愛者および同法案に賛成票を投じた議員に盛大に反対しているギリシャ正教会のアンブロシオス(Ambrosios)主教の意見を見てみましょう。
やつらに唾を吐きかけろ! やつらを非難せよ! 反対票を投じろ! やつらは人間ではない! 異常な生き物なのだ! 精神と魂の病気なのだ! 頭がおかしいのだ!……よって、ためらうことはない! どんな場所であれ、やつらを見かけたら唾を吐きかけろ! 放っておいてはならぬ! やつらは危険なのだ!
,“Spit on them! Deprecate them! Vote against them! They are not human! They are freaks of nature! Mentally and spiritually sick! They are mentally insane! … Don’t hesitate, then! Wherever you see them, spit on them! Don’t leave them in peace! They are dangerous!”
わが日本政府の意見は、どちらに近いかしら?