HMCS Winnipeg / john.d.mcdonald
2016年2月24日、カナダ海軍が、任務を終えて帰還した水兵をキスで迎える伝統儀式を、初めて同性同士のカップルでとりおこないました。
詳細は以下。
写真と動画はこちら。
Returning Canadian sailor in historic kiss with same-sex partner https://t.co/g2kQwLFHKK pic.twitter.com/UWR9ewXwIU
— CBC News (@CBCNews) 2016年2月24日
この大役をつとめたのは、フランシス・レグリー(Francis Legare)上級水兵長と、パートナーのコーリー・ヴォートゥール(Corey Vautour)さん。周囲の歓呼の声が、またいいねえ。
カナダ海軍では、帰還時に最初に下船して「ファースト・キス」を交わすのは名誉ある役割とされており、ラッフルくじ(慈善などを目的としたくじ)で選ばれるとのこと。でも、同性同士のキスはこれが初めてなのだそうです。
同様の慣習は米海軍にもあり、2011年に初めて女性同士のカップルがキスを交わしたことはずいぶん話題になりました。2005年に早くも同性婚を法制化していたカナダでこれまで同性カップルがこの役割をつとめていなかったのは意外な気もしますが、何にせよ、これが時代の趨勢であることは間違いありません。
このキスに関して、ジル・クチュリエ(Gilles Couturier)少将は以下のようにコメントしているとのこと。
「わたしたちは社会を反映しており、社会のあらゆる層から兵士を採用しています」
"We are reflective of society and we do recruit across all across society,"
「軍の方が適応しなければ、どんな兵士も入隊しなくなってしまいますよ」
"If we don't adapt, we won't have any sailors joining."
きわめて当を得た発言ですね。自分(たち)がこれまで慣れ親しんできたものだけが正しいとして合理的な判断を拒否している集団は、いずれ質も人数も維持できなくなって自滅することでしょう。どんどん先に進んで世界に範を垂れてくれ、カナダよ。