2017年6月25日、トルコの警察が、イスタンブールでプライド・パレードを開いた人々を催涙ガスなどで攻撃し、少なくとも4人を拘留しました。市長から「安全上の懸念」を口実に開催禁止されていたこのパレードですが、ここでいう「安全」とは性的少数者の安全では全くないわけですね、例によって。
詳細は以下。
Turkish police break up gay pride protest in Istanbul | World news | The Guardian
イスタンブール市長は、パレード開催禁止の理由として、超国家主義者団体からの脅迫による安全保障上の懸念を挙げていました。しかしながらBuzzFeedによると、パレードのオーガナイザーの意見では、この措置の根底にあるのは行政のLGBTI+の人々に対する嫌悪だとのこと。
パレードは現地時間で午後5時に予定されていましたが、果たしてその1時間後、オーガナイザーたちは「集まったり行進したりできないよう、警察に妨害されている」とする報告を発表しています。以下、当日の映像をどうぞ。
機動隊が放った催涙ガスから逃げる人々。
18.32: Cihangir'de sloganlar eşliğinde toplanan gruba polis biber gazı ile saldırdı. #Yürüyoruz #OnurumHakkım #Pride2017
— SPoD LGBTI (@SPoDLGBTI) 2017年6月25日
📷:Serdarito pic.twitter.com/qtBm3FRcAq
立ち上がってスローガンを叫び抗議していた人が、警察に拘束される場面。
#Pride2017
— dokuz8 NEWS (@dokuz8_EN) 2017年6月25日
Police intervention against one-person protest & #LGBTI activists shouting slogans.#dokuz8/@erturkerkek pic.twitter.com/MaisuxV1z6
犬を連れた警察官が報道陣に向かって大声でわめき、取材させまいとしているところ。
Police chasing journalists shouting and with dogs, preventing coverage of #Pride2017#dokuz8/@erturkerkek pic.twitter.com/N083YL2ydo
— dokuz8 NEWS (@dokuz8_EN) 2017年6月25日
CBC Newsによる報道。
ガーディアンによれば、イスタンブールでプライド・パレードが禁止されたのはこれで三年連続だとのこと。実際、去年も一昨年も、今年と同様に機動隊がパレード参加者をゴム弾や催涙ガス、放水などで追い散らしています。それでもオーガナイザーたちは今年のパレード開催をあきらめず、以下のような意見を発表していたんでした。
「わたしたちは恐れていない、わたしたちはここにいて、変わりはしない」とプライド委員会は日曜、声明文で述べた。「恐れているのはあなたたちだ、あなたたちが変化し、それに慣れるのだ。わたしたちは再びここに集まる。プライドのため断固として戦うということを示すために」
“We are not scared, we are here, we will not change,” the Pride committee said in a statement on Sunday. “You are scared, you will change and you will get used to it. “We are here again to show that we will fight in a determined fashion for our pride.”
ちなみにかつての世俗主義から全面的なイスラム化へと移行するのではないかという懸念が報じられているトルコでは、先日、進化論をハイスクールで教えるのをやめるという報道があったばかりです。あっちもこっちもresistが必要な国ばっかりで、つらいわ。