- ゲイポルノ俳優がゲイポルノ俳優にプロポーズ。しかも乱交シーン撮影直後に
- ケシャ、ファンの同性間プロポーズをお手伝い
- 18歳学生、アンチゲイな叫びで奨学金を失う
- プライド・イン・ロンドンへの抗議で2000人以上が署名
- 薬剤師がトランス女性へのホルモン剤処方を拒否し解雇される 米アリゾナ州
- レズビアンカップルに男が嫌がらせ 付近住民がカップル支援 米オレゴン州
- 「混血児("half-breeds")」「オカマ野郎("f*ggots")」と叫んで若者を脅した男を逮捕 米アイダホ州
- トランス女性の遺体発見 警察とTV局は被害者を「男性」扱い 米フロリダ州
ゲイポルノ俳優がゲイポルノ俳優にプロポーズ。しかも乱交シーン撮影直後に
Gay porn stars get engaged after filming orgy scene together · PinkNews
2018年7月10日、ブライアン・ボンズ(Brian Bonds)さんとメイソン・リア(Mason Lear)さんというゲイポルノ俳優同士のカップルが、同じ作品の乱交シーンで共演したのち撮影現場で婚約しました。
プロポーズの動画はこちら。(NSFW)
Yesterday at the end of our big gang bang, @BrianBondsXXX proposed to @MrMasonLear and it was easily the most romantic thing we've ever seen here on the RFC set! Congrats, guys! @owenhawk @I_Que_Grande @SeanHardingXXX @RayDaltonXXX @jacechambersxxx @ScottDeMarcoXXX @SaxonWestXXX pic.twitter.com/HfiLzUgIQu
— RAW FUCK CLUB (@rawfuckclub) 2018年7月11日
指輪の写真はこちら。
We are finally headed home!! So ready to be back after all this time, but coming back knowing that @MrMasonLear is going to marry me someday soon (after lots of planning) makes this the best trip ever. See y’all in Vegas! pic.twitter.com/3Ep15LJz6X
— Brian Bonds (@BrianBondsXXX) 2018年7月12日
ゲイポルノ俳優同士のカップルというと、2018年5月にイタリアで結婚式を挙げたFreddiさんとGustavo Leguizamonさんと同じですね。Freddiさんは周囲からポルノ俳優のカップルは長続きしない(『バラの花と同じぐらいしかもたないよ、つまり3日間だ』)と言われて苦労したと話していましたが、ボンズさんたちの場合、共演しているポルノ制作スタジオ(RAW FUCK CLUB)から上記動画のツイートで「RFCのセットで起こったことの中でもっともロマンティック」と言われているところが最高だと思います。おめでとうございます、お幸せに。
ケシャ、ファンの同性間プロポーズをお手伝い
Kesha Helped Two Fans Get Engaged at Detroit Show | Billboard
米国の歌手ケシャ(Kesha)が、2018年7月18日、デトロイトでのコンサートで同性同士の婚約のお手伝いをしました。ケシャは新曲"Good Old Days"をマックルモア(Macklemore)とデュエットした後、観客席からホリー(Holly)さんとアマンダ(Amanda)さんというふたりの女性をステージに上げ、そこでホリーさんがひざまずいてアマンダさんに求婚したのだそうです。13000人の観客が歓呼し、ケシャも「めっちゃくちゃうれしい("I'm so f***ing happy ")」と感想を述べたとのこと。
ちなみにケシャは牧師の資格を持っていて同性婚を何度かつかさどっているし、I Need A Woman To Loveという曲のミュージックビデオにもレズビアンカップルの結婚式を登場させていたりします。
18歳学生、アンチゲイな叫びで奨学金を失う
Star Wrestler Loses College Scholarship After Using an Anti-Gay Slur at a Rally | NewNowNext
トランプの親子を引き離す移民政策への反対集会で、トランプ支持を表明する看板をかかげて「くたばれオカマ」("Fuck you, faggot")などと叫んでいた18歳の学生が、入学する予定の大学から奨学金を取り消されたそうです。
この学生、ブロンソン・ハーモン(Bronson Harmon)氏は優秀なレスリング選手で、最近高校を卒業したばかり。彼は2018年6月30日にカリフォルニア州モデストで開かれたFAMILIES BELONG TOGETHERという反トランプ集会にカウンター抗議をしに出かけ、トランプの2016年大統領選の看板を持って以下のようなことをしていたんだそうです。
- 「移民を送り返せ」と連呼
- Nワードを叫ぶ
- 「くたばれオカマ」("Fuck you, faggot")と怒鳴る
抗議集会の参加者がハーモン氏のこの「抗議」の様子をおさめた動画をFacebookに投稿すると、動画はたちまちヴァイラルに。ハーモン氏が秋から入学する予定のカリフォルニア・ポリテクニック州立大のドン・オウバーヘルマン(Don Oberhelman)体育局長は7月17日、ハーモン氏の奨学金が取り消されたことを正式に発表しました。
ハーモン氏はそれでもなお同大学に進む予定で、自分はコミュニティを助けるためにあの集会に行ったのであり、奨学金の撤回により表現の自由が奪われたと思っていると述べているとのこと。ちょっと待て、いつから表現の自由が「何を言ってもその発言がもたらす結果を引き受けなくて済む自由」だってことになったんだ。今回起こったことは、ハーモン氏が移民や黒人や同性愛者への罵倒を口にする自由を行使した結果として、大学が奨学金の取り消しで「うちの学校ではvulnerableな人々を脅かすような学生は歓迎されない」と示さざるを得なくなったってことでしょ。そうしなければキャンパスの安全が保証できなくなるし、だいたいここで大学が何もしなかったら同大学の多様性ステートメントと矛盾をきたすことになるんだから、奨学金取り消しだけで済んだのはむしろ温情ある措置と言えるのでは。
プライド・イン・ロンドンへの抗議で2000人以上が署名
英国ロンドンのプライド・イベント「プライド・イン・ロンドン」が2018年7月7日、トランス排除主義のレズビアングループにマーチの先頭を歩かせたことに抗議する手紙に2000人以上が署名しました。
このレズビアングループは当日、「トランスアクティヴィズムはレズビアンを消す」、「レズビアン=女性同性愛者」などと書いた横断幕を手に、10人ほどでマーチの先頭をハイジャック。さらに反トランスなパンフレットを配ったり、女性用のスペースからトランス女性を追い出せと呼びかけたり、マーチのルートに寝転がって進行を妨害しようとしたりしたのだそうです。
#GetTheLOut pic.twitter.com/yuBmZbP8Na
— Richard (@Fuzzy_Logic_) 2018年7月7日
警備も警察も彼女らを止めず、結局このグループは「プライド・イン・ロンドン」との交渉の末、マーチのルートを最後まで歩くことになったとのこと。
これに対し、イングランド・ウェールズ緑の党のスポークスパーソンのエイミー・チャレナー(Aimee Challenor)は「プライド・イン・ロンドン」主催者への抗議の手紙を発表。「『プライド』でのトランスフォビアは許されない、トランスの人々はシス女性への脅威ではなく、虐待と排除の危機に頻繁に直面している」と訴え、主催者からの謝罪を求めました。この手紙には2000人以上の人が賛同の署名を寄せているのですが、プライド・イン・ロンドン側は今のところ、「今詳細に調べているところ」、「犯罪は起きていない」、「土曜日の出来事は重要な会話を喚起した」などという内容の声明を発表しただけのようです。
仮にも「LGBT+のすべてのセクションを包含する」ことをうたっているプライド・イベントが、あきらかに「T」への攻撃を目的とする団体の乱入を許しちゃだめでしょう。ちゃんとした謝罪と対応策が発表されない限り、このイベントにはもう未来はないんじゃないの。
薬剤師がトランス女性へのホルモン剤処方を拒否し解雇される 米アリゾナ州
CVS pharmacist fired after refusing to fill transgender woman's hormone prescription | TheHill
米国の薬局チェーンCVS/ファーマシー(CVS pharmacy)の薬剤師が、トランスジェンダー女性が持ってきた処方箋のホルモン剤を出すことを拒んだため解雇されました。この従業員はトランス女性のヒルデ・ホール(Hilde Hall)さんに対し、明確な理由なくホルモン剤の処方を拒否し、他の人々の目の前でなぜこの薬がいるんだと大声で聞き続けたのだそうです。さらに処方箋を返すことまで拒んだため、ホールさんは他の薬局に処方箋を持っていくこともできなくて大変困ったとのこと。
ひょっとしたらこれ、ケーキ屋がゲイカップルにウエディングケーキを売らないとか、郡書記官が同性婚の結婚証明書発行を拒むとかいうのと同じたぐいの事件だったのかも。なんせ、2017年のピュー・リサーチ・センターの調査では、米国のキリスト教徒の63%が、ある人が男性であるか女性であるかは出生時の生物学的性別で決定されるものだと信じているという結果が出ていますからね。
Most religious nones say gender can differ from birth sex; most Christians say it can't https://t.co/TPrz5x8ISI
— Pew Research Center (@pewresearch) 2017年11月27日
しかも白人のエヴァンジェリカルだと、この数字は84%まで跳ね上がることがわかっています。宗教保守はアンチゲイであるだけじゃなく、アンチトランスでもあるんです。
CVS/ファーマシーの母体であるCVSヘルス(CVS Health)は2018年7月20日にヒルさんに対する謝罪声明を出し、この薬剤師は既に解雇されていると説明しています。この対応は正解だったと思うけど、薬の処方というのは命にかかわることなんだから、同社は従業員のトレーニングにもっと力を入れるべきなのでは。
レズビアンカップルに男が嫌がらせ 付近住民がカップル支援 米オレゴン州
Oregon Man Caught on Camera Harassing a Lesbian Couple | NewNowNext
2018年7月15日、米国オレゴン州ポートランドの路上で、男がレズビアンカップルをあざけり、肉体的暴力を加えるとして脅しました。警官は彼女らを助けず「無視しろ」と言うだけだったとのこと。
被害の様子をおさめた動画はこちら。
この男、わざわざこのカップル、ウェンディとトゥルー・ドラグーン(Wendy and Tru Dragoon)さんを見かけて車を停め、Uターンしてまで罵ってきたんだそうですよ。
不幸中の幸いは、ドラグーンさんらが上の動画をFacebookにアップロードした後、近所の人々がふたりを応援しようと自分の持ち家の板塀をレインボーカラーに塗ったり、道にチョークで励ましのメッセージを書いたりしてくれたこと。
Some photos from this afternoon, taken by Mackenzie Taylor: pic.twitter.com/dx0mbYHYdp
— Alex Zielinski (@alex_zee) 2018年7月17日
中には「ポートランド警察署と地方検事局は仕事しろ!」なんて書いている人もいて、こうやって怒りを表明してくれる人が近くにいてくれるのは本当に大切だと思いました。あと動画の中のホモフォーブ野郎は本当にむかつくわ、あんなヘナチョコな腕でdad bod持ちの若造が、相手が女だというだけであそこまで居丈高な態度になれるんだねー。とりあえず自分はあの手の輩に腕力で負けない程度のトレーニングは日々怠らないようにしようと思いました。
「混血児("half-breeds")」「オカマ野郎("f*ggots")」と叫んで若者を脅した男を逮捕 米アイダホ州
マクドナルドでアイスクリームを食べていた若者らを「混血児("half-breeds")」「オカマ野郎("f*ggots")」などと呼んで脅したとして、米国アイダホ州のコー・ダリーン署が52歳の男を逮捕しました。
事件の様子をとらえた動画はこちら。
動画の中でFワードを連発して「このチビのオカマ野郎」「クソッタレの混血児」などとがなり立てている男はリチャード・ソヴェンスキー(Richard Sovenski)といいます。彼は一旦現場から逃げた後、5日後に軽微な暴行罪、および州のヘイトクライム法が定めるところの悪意あるハラスメントの重罪容疑で逮捕されたとのこと。
オレゴン州で同じようにレズビアンが罵られて脅された事件とはずいぶん警察の対応が違うみたいですね。州法の違いのせい?
トランス女性の遺体発見 警察とTV局は被害者を「男性」扱い 米フロリダ州
A Trans Woman Was Killed in Orlando, and Local News Botched Her Story | NewNowNext
2018年7月19日、米国フロリダ州オーランドーで、トランスジェンダーの黒人女性サシャ・ガーデン(Sasha Garden)さんが外傷のある遺体で発見されました。
オーランドーのHIV/AIDSグループ「ミラクル・オブ・ラブ」のムーラン・モントリース・ウィリアムズ(Mulan Montrese Williams)さんによれば、ガーデンさんの情報を求めて同団体にやってきた警察官らは「とても教育がなく」、「トランスジェンダーという語を発音することすらできないようにふるまい」、ガーデンさんのことを「かつらをつけて、女性のような服を着ていた」と形容したそうです。地元TV局は警察によるそのような説明をそのまま報道に載せ、ヘッドラインを「女装の男性の遺体発見("Man dressed as a woman found dead")」としてしまいました。
Man dressed as woman?! Try again, @WFTV. She was transgender and her name was Sasha. #EraseHate #SayHerName pic.twitter.com/eTRWV0dkwV
— Matthew Shepard (@MattShepardFDN) 2018年7月19日
HRCによると、2018年に殺害されたトランスジェンダーまたはノンバイナリーの人は、ガーデンさんで少なくとも15人目だそうです。有色人種のトランス女性が殺されるのも、死後に本人のアイデンティティとは異なるジェンダーで呼ばれる(misgendered)のも、あまりにも何度も繰り返されすぎでつらい。