- 『ブリティッシュベイクオフ』のルビーがガールフレンドと結婚
- 豪13歳トランス少女が動画で首相に反論
- ザカリー・クイントがユリーカ・オハラの手でドラァグに変身
- トイレにアンチトランスなステッカーが貼られていたらどうする? こうする!
- 男性同士の性行為の合法化に60000人以上署名 シンガポール
- レインボーカラーのプライド壁画に落書き コーンウォール
- トランス女性射殺さる 米フィラデルフィア
- 銀行がトランス女性の口座凍結 理由は「声が男に聞こえた」から
『ブリティッシュベイクオフ』のルビーがガールフレンドと結婚
Great British Bake Off’s Ruby Tandoh marries Leah Pritchard in beautiful wedding · PinkNews
英国の料理コンテスト番組『ブリティッシュベイクオフ』シーズン4のコンテスタント、ルビー・タンドー(Ruby Tandoh)が2018年8月31日、ガールフレンドと結婚しました。
写真はこちら。
『ブリティッシュベイクオフ』は、アマチュアのベイカーたちが毎週3つの課題で焼き菓子やパンづくりの腕を競い合う、勝ち抜き形式の番組。ルビー・タンドーは2013年のシーズン4で準優勝し、その後はフードライターとして活躍しています。2015年には、以下のツイートでダイアナ・ロスの動画とともにカミングアウト。
me to my parents today. feeling lucky and joyful and f r e e. over and Out.https://t.co/dHrlMsLlOg
— Ruby Tandoh (@rubytandoh) 2015年4月2日
ルビーは8月31日、長年の交際相手のリア・プリチャード(Leah Pritchard)さんと地元シェフィールドで結婚し、アビーデール・ピクチャー・ハウスでレセプションをおこなったとのこと。おめでとうございます、お幸せに。
豪13歳トランス少女が動画で首相に反論
オーストラリアのスコット・モリソン(Scott Morrison)首相が2018年9月4日(日本時間で9月5日)、トランスジェンダーの子供について無理解な発言をTwitterで披露。これに対する反論を、13歳のトランス女性イーヴィー・マクドナルド(Evie Macdonald)さんが動画で発表しました。
まずモリソン首相の発言はこちら。
We do not need ‘gender whisperers’ in our schools. Let kids be kids. https://t.co/POzM26PXU5
— Scott Morrison (@ScottMorrisonMP) 2018年9月4日
上記ツイートの中で、首相はまずデイリー・テレグラフの、「学校の教師は現在、トランスジェンダーかもしれない子供たちを見つけるようにトレーニングを受けており、専門家によれば、性別移行を望む子供たちの数はそれによって200パーセント増加している」というニュースを引用し、こんなコメントをつけています。
わが国の学校に「ジェンダー・ウィスパラー」はいらない。子供は子供のままにしておけ。
We do not need ‘gender whisperers’ in our schools. Let kids be kids.
ここで「ウィスパラー」"whisperer"という単語を持ち出しているのが大問題。これって、映画『モンタナの風に吹かれて』の原題"Horse Whisperer"や、TV番組『ザ・カリスマドッグトレーナー〜犬の気持ちわかります〜』の原題"Dog Whisperer with Cesar Millan"で使われているのと同じものです。つまり基本的に「扱いにくい、そしてことばが通じない動物の本能を理解してうまくなだめたり、誘導したり、調教したりする人」を指す語なわけで、この言い方ではまるで教員が子供を「調教」してジェンダーを変えさせているかのようではないですか。
これに対し、イーヴィーさんは動画(下記ツイート添付動画の4:10~)で以下のように意見を発表しました。
We speak to PM @ScottMorrisonMP about his views on the au pair case, whether bullying occurred during the leadership spill and a young trans kid shares her story with the PM. #auspol #TheProjectTV pic.twitter.com/caN3VQiN8z
— The Project (@theprojecttv) 2018年9月6日
一部訳:
「わたしの名前はイーヴィー・マクドナルドです。13歳で、トランスジェンダーの子供です。首相に言いたいことがあります」
“My name is Evie Macdonald, I’m 13 years old and I’m a transgender kid. And this is what I want to say to the prime minister,”
「オーストラリアには多様なジェンダーの子供たちが何千人もいます。わたしたちが自国の首相のツイートであのように軽視されるいわれはありません」
“There are thousands of kids in Australia that are gender diverse. We don’t deserve to be disrespected like that through tweets from our prime minister.”
「わたしはキリスト教系の学校に行き、男の子のふりをしなければならず、何週間もコンバージョンセラピーを受けさせられました。どんな人にも子供時代は一度しかないのに、わたしはこの(首相の)ような意見のためにその子供時代をめちゃめちゃにされたのです」
“I went to a Christian school where I had to pretend to be a boy and spent weeks in conversion therapy. We get one childhood and mine was stolen from me by attitudes like this.”
子供のほうがよっぽどしっかりしてるわ。
ザカリー・クイントがユリーカ・オハラの手でドラァグに変身
Watch Zachary Quinto Get a Gag-Worthy Drag Makeover by Eureka O'Hara - them.
米俳優ザカリー・クイント(Zachary Quinto)が、『ル・ポールのドラァグ・レース』S10ファイナリストのユリーカ・オハラ(Eureka O'Hara)の手でドラァグクイーンへと変身しました。変身の過程もおもしろいし(あんな風にダクトテープを使うのか……!)、ザカリーのカミングアウトや、ユリーカのジェンダー・アイデンティティーについての会話も興味深いです。
ダイジェスト版動画はこちら。
Watch Eureka O'Hara Give Zachary Quinto a Gag-Worthy Drag Makeover https://t.co/3oVYu6F07p pic.twitter.com/U8O5PD0iun
— them. (@them) 2018年9月5日
トイレにアンチトランスなステッカーが貼られていたらどうする? こうする!
Campaigner Shon Faye shows exactly how you should deal with horrific anti-trans stickers · PinkNews
現在英国ロンドン界隈では、公共の場のトイレにアンチトランスなステッカーが貼られる事件が頻発。要するに、トランス女性が女子トイレを使うことが気に入らないたちが、せっせとトランスフォビックなステッカーを貼って回っているわけです。電車のトイレでそのようなステッカーに出くわしたトランスジェンダー活動家のション・フェイ(Shon Faye)さんが、そのとき自分がどうしたかをTwitterで説明しています。
Was washing my hands in a restroom on the train into work this morning - and what should I clock? One of those trash stickers designed to harass trans people! No need to worry! pic.twitter.com/qbUPBxY8El
— shon faye. (@shonfaye) 2018年9月4日
This sticker is now where it belongs: in the bin, just like the pseudofeminist bigotry it represents. pic.twitter.com/LQqNAGDXGb
— shon faye. (@shonfaye) 2018年9月4日
つまり、ひっぱがして破いて捨てたというわけ。2枚目のツイートで、フェイさんはこんなことを言っています。「これでこのステッカーはあるべき場所に、つまりごみ箱の中に行きました。それが表している偽フェミニストの偏見と同様にね」。
問題のステッカーは、どうやら英国のLGBTチャリティ「ストーンウォール」の標語、"Some People are Gay. Get Over it!"(『世の中ゲイの人もいます。慣れてください!』)をパクッて作られたもののようです。訳すとこんな感じでしょうか。
女性の性別にもとづく権利はペニスのためのものではありません。慣れてください
Women’s sex based rights are not for penises. Get over it
ペニスとジェンダーは関係ないし、パクリはみっともないし、だいたいユニセックスのトイレは誰が使ったっていいはずだろ。剥がされて当然だわこんなステッカー。
男性同士の性行為の合法化に60000人以上署名 シンガポール
Over 60,000 sign petition to keep law banning male homosexual sex in Singapore
刑法第377Aにより男性同士の性行為が違法とされているシンガポールで、この刑法の撤廃を求める署名が6万件以上集まっています。インドの次はシンガポールが来るか!?
レインボーカラーのプライド壁画に落書き コーンウォール
Pride rainbow vandalised with vile ‘filthy perverts’ and ‘burn in hell’ graffiti · PinkNews
英国コーンウォールのペンザンスに設置されたレインボーカラーのプライド・シンボルが、完成後わずか一週間でホモフォビックな落書きで汚されてしまいました。
写真はこちら。
A gay pride mural in Penzance, Cornwall, has been defaced with homophobic graffiti again https://t.co/fFc9gCdfxC pic.twitter.com/20MUS1wlr7
— delcrookes (@hairydel) 2018年9月7日
PinkNewsによれば、落書きの文面は「不潔な変態」、「気持ち悪い!」、「地獄の業火で焼かれてしまえ」などというものだった模様。プライド・フラッグとコーンウォールの旗を組み合わせたこの壁画は、ペンザンス・プライドの人々が募金でペンキ代を集めて作り上げたものだったそうです。
PinkNewsのコメント欄での、宗教を理由にこのような落書きを正当化しようとする書き込みと、それに対してつけられたレスが面白かったです。以下、引用。
ナタリー
同性愛についての真実を語るのは悪意あることでも、アンチゲイなことでもまったくありません。わたしたちは罪びとを愛し、罪を憎んでいるのです。Natalie
There is nothing hateful or anti-gay in telling the truth about homosexuality. We love the sinner and hate the sin.
アンディ
あなたのような意見があるから、わたしは無神論者なんです。
いずれにせよ誰も地獄の業火で焼かれたりしませんよ、サッチャーが地獄に着くやいなや、炉の火を全部消しちゃったから。Andy
Attitudes like yours are the reason I'm glad to be an atheist. Anyway nobody is burning in hell, since Thatcher arrived there and immediately shut all the furnaces.
トランス女性射殺さる 米フィラデルフィア
Trans woman shot dead in Philadelphia is the 19th killed in the US this year · PinkNews
Shantee Tucker was killed on September 5th. She was 30 years old. Shantee was a mentor to many in Philadelphia's trans community and "a protector of everybody." pic.twitter.com/2IdTfDGhw6
— GLAAD (@glaad) 2018年9月7日
2018年9月5日、米国ペンシルベニア州フィラデルフィアのハイウェイで黒人のトランス女性、シャンティー・タッカー(Shantee Tucker, 30)さんが銃で撃たれ、搬送先の病院で死亡が確認されました。タッカーさんは事件の直前、黒いフォード車の中で何者かと争っていたと言われており、警察は目撃情報を募っています。
これで米国で2018年に殺害されたトランスジェンダーの人は、少なくとも19人となりました。
銀行がトランス女性の口座凍結 理由は「声が男に聞こえた」から
Bank freezes trans woman's account because she 'sounds like a man'
Trans woman's bank account frozen after system 'identifies her as a man' https://t.co/S6fMfzqwRJ pic.twitter.com/es0reHA4ZY
— Daily Mirror (@DailyMirror) 2018年9月5日
スペインに本拠地を置くサンタンデール銀行が、テレホンバンキングで振り込みをしようとしたトランス女性ソフィア・ラ・レイス(Sophia La Reis)さんの声を理由として彼女の口座を凍結してしまいました。レイスさんは同銀行に対し、名前とジェンダー・アイデンティティの変更予定を18か月も前に説明してあり、必要書類も全部提出してあったのだそうです。にもかかわらず振込ができず、カードも使えなくなってしまったレイスさんがサンタンデールの英ノッティンガムの支店で説明を求めたところ、行員から凍結の理由は「電話の声が男に聞こえ、女とは思えなかった」からだと言われたとのこと。
なお同銀行のスポークスパーソンは、レイスさんには既に謝罪済だとし、当行はしかるべきサービスを提供できていなかった、バンキングの認証情報をお持ちのお客様は問題なくセキュリティをパスできるようでなくてはならないと述べているそうです。
テレホンバンキングって暗証番号を入力するはずなのに、それが合っていてさえ行員の主観で口座を止められたんじゃたまったもんじゃないわよね。この銀行が全力で再発防止に取り組んでくれるといいんだけど。