石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

ショッピングモール警備員が同性カップル差別 動画が拡散され店が謝罪 メキシコ・プエブラ州

ショッピングカート

heraldodemexico.com.mx

2023年5月5日、メキシコのショッピングモールの警備員が、店内にいた同性カップルに対し「店のイメージが悪くなる」「法律で禁止されている」(注:嘘です)などと言って追い出そうとするという事件が発生。その様子をおさめた動画がネットで広く拡散され、同モールは5月13日、謝罪の声明を発表しました。

動画は以下をどうぞ。

この事件が起こったのは同国プエブラ州の州都にある"Paseo San Francisco"というモール。
動画内の警備員の言い分を訳すと、こうです。

  • 「あなたたちはここにいてはいけない、店のイメージが悪くなる」
  • 「あなたたちのことはいまなお刑法で認められていないんだ」
  • "No pueden estar aquí, le dan mala imagen a la plaza"
  • "Lo de ustedes todavía no está permitido en el código penal"

いやちょっと待てメキシコって同性婚すらできる国よ? たかがショッピングモールにいただけのカップルに「刑法で認められていない」から出ていけだなんて、口から出まかせもいいとこよ。そんなわけでこの動画は大いに拡散されることとなり、"Paseo San Francisco"は13日、以下のような謝罪文を発表しました。

ざっくり箇条書きでまとめると、だいたいこういうことが書かれています。

  • 警備員が個人の判断により、不当に2人の人に退去を求めたという嘆かわしい事件があった
  • この警備員は即刻解雇した
  • 差別は当店の哲学ではなく、今後そうなることもない
  • 被害を受けた方々に心からお詫び申し上げる。すべてのお客様が値する通りに、尊敬と尊厳をもって扱われるためにまたいらしてくださるよう願っている
  • この謝罪は広くLGBTTIQ+コミュニティ全体に対しておこなうもので、当店は多様性を支持しているため彼らは完全に歓迎されているということを強調するものである

我が国でしょっちゅう見かける、「差別の意図はなかった」だの「ご不快に思われた方がいたら云々」だのというすっとこどっこいな「謝罪(のつもり)」文とはだいぶ違うなあ。この警備員みたいにむちゃくちゃな口実で差別を正当化しようとする人ってのはどこにでも山ほどいるものだから、こうやって上がガツンと差別反対を表明するのは何より大事だと思ったことだよ。