石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

文法とHuntrixの年だった~2025年のスペイン語学習を振り返る

2025年のスペイン語学習に使ったテキストと本

2025年のスペイン語学習総括

年頭に立てていた予定5個のうち、4個までは達成。あとのひとつは半分までやったところでタイムリミットとなりました。まあまあ満足。

目標 結果
スペイン語で読書計7500ページ 〇(7544ページ読破)
スペイン語でメディア視聴400時間以上 〇(437時間視聴)
Gramática de uso del español: Teoría y práctica C1-C2を全部解いてAnkify 〇(済)
Gramática de uso del español: Teoría y práctica A1-B2を、要点ページを見ずにぶっつけ本番で全部解いてAnkify 〇(済)
Gramática de uso del español: Teoría y práctica C1-C2を、要点ページを見ずにぶっつけ本番で全部解いて全部解いてAnkify △(全106課中56課まで済)

2025年の学習でやったこと

文法、文法、ひたすら文法

スペインの出版社から出ている文法問題集、Gramática de uso del español: Teoría y prácticaを、上級レベルのC1-C2までまずやり切ってミスポイントをAnkifyしました。さらに、復習として初級のA1レベルに戻って2周目に突入。

このGramática de uso del españolシリーズは、すべて「見開き2ページで1テーマ、左ページが文法事項の解説、右ページが文法問題」という構成になっています。1周目の勉強では、まず解説ページを読み、わからないところを調べて、それから文法問題にあたるという手順でやっていました。その後間違えた問題をAnkiカードにして復習していくわけですが、このやり方には、「解説を読んだ直後だから解けたが、そうじゃなかったら解けなかったであろう問題」が復習されないままになってしまうという欠点があります。そこで2周目は、「何も見ないで、今頭の中にある知識だけで全問解き直す」という方式を採用。初中級に関しては『A1-A2』『B1-B2』を1冊にまとめた『A1-B2』というのが出ているのでそれを使うことにし、上級は1周目と同じ『C1-C2』をそのまま使用しました。とりあえず2周目は『C1-C2』の半分ぐらいまで来てるんですが、今のところ正答率はだいたい90%ぐらいです。ここからもうちょっと精度を上げていくのが来年の目標かな。

それにしても1年間これだけ文法漬けの勉強をしてると、否が応でもターゲット言語の理解力は上がりますな。今年は、これまで小説やドラマでよく見かけるもののいまいち理解しきれていなかった(そして、日本の辞書や文法書ではあんまり説明されてない)表現のいろいろがわかるようになってきて、目の前の霧が少しずつ晴れていくような感覚がありました。たとえば"¡Anda!"と"¡Anda ya!"と"¡Anda que!"のニュアンスの違いとか、非現実的条件文の帰結節でcondicional compuestoではなくpretérito pluscuamperfecto de subjuntivoを使う構文があるのはなぜかとか、C1-C2本をやらなければ永遠にわからないままだったと思います。

「スティーヴン・キングぜんぶ読む(ただしスペイン語で)」プロジェクトを続行→計12冊(計7544ページ)読破

今年読んだ本(読んだ順)は以下の通り。(★は特に面白かったもの)

  • La chica que amaba a Tom Gordon (The girl who loved Tom Gordon)★
  • Un saco de huesos (Bag of bones)
  • El cazador de sueños (Dreamcatcher)
  • El talismán (The Talisman)
  • Casa Negra (Black House)★
  • Todo es eventual. 14 relatos oscuros (Everything's eventual: 14 Dark Tales)★
  • Buick 8: un coche perverso (From a Buick 8)
  • La Torre Oscura I: El pistolero (The Gunslinger)
  • La Torre Oscura II: La llegada de los tres (The Drawing of the Three) ★
  • La Torre Oscura III: Las Tierras Baldías (The Wastelands)
  • La Torre Oscura IV: Mago y Cristal (Wizard and Glass)

『ダーク・タワー』シリーズは未読だったので「合わなかったらどうしよう」と思っていたのですが、今のところ十分楽しく読めています。La llegada de los tres (The Drawing of the Three) が特にお気に入り。

なお2025年末現在、これまでにスペイン語で読み切った本は計77冊(うち46冊がキング本)、Graded readersは25冊。ページ数は全部合わせて計35177ページです。これだけ読んで何が変わったかというと、まず、目でスペイン語をスキャンする速度が速くなりました。言い換えると、いちいちコンを詰めて頭から一字一句読んでいかなくても、ざっと流し読みしてどこに欲しい情報があるか見当をつけられるようになってきました。次に、文学作品はともかく、新聞記事ぐらいの文章であればほとんど辞書を引かずに読めるようになりました。Nation*1 によると、学習者がテクストを十分に理解するためにはテクストに出てくる語彙の98%以上を知ってる必要があるそうなんですが、たぶん自分は報道文に関しては今その98%をどうにか超えたぐらいのところにいるのだと思います。試しに今日、アルゼンチンとスペインとチリのニュース記事をランダムに1本ずつ選んで語彙カバー率(わかってる語彙の率)を計算してみたところ、順に99%・100%・99%だったので、数値的にもだいたいそのへんのところまで来ているんじゃないかと。

しかしながら、小説を自由自在に読むにはまだまだ力が足りてません。文学作品の表現は報道文よりfloweryだし、文語・造語・方言・俗語等も容赦なく出てくるため、今なお辞書を引きまくらないとついていけません。これをなんとか克服するのが、今後の課題。

スペイン語でのメディア視聴を続行→年間437時間視聴。吹替以外の(つまり、最初からスペイン語圏で作られた)作品の比率を増やす

今年はまず1月に、2022年頃に一度チャレンジして挫折したNetflixドラマのLa casa de papel (邦題『ペーパー・ハウス』)を見てみたんですよ。前回挫折した理由は語彙不足だったんですが、3年間で少しは進歩したのか、わりとあっさり見ることができました。これに気をよくして、今年は吹替ではなく最初からスペイン語圏で作られたコンテンツを多めに鑑賞することに。おかげで国ごとのアクセントや言い回しの違いにも触れることができ、有意義な1年となりました。

なお、今年視聴したコンテンツは以下の通り。(★は特に面白かったもの)

  1. スペイン語圏のコンテンツ(カッコ内は制作国)
    • ドラマ
      • La casa de papel S1-5(スペイン)★
      • El vecino S1-2(スペイン)
      • El refugio atómico(スペイン)
      • Club de cuervos S1-2(メキシコ)
      • Madre solo hay dos S1-3(メキシコ)
      • La casa de las flores S1-2(メキシコ)
      • Pablo Escobar, El patrón del mal(コロンビア)★
      • La primera vez S1(コロンビア)
      • Pálpito S1(コロンビア)
    • ドキュメンタリー
      • 50 segundos: el caso Fernando Báez Sosa(アルゼンチン)
      • Hermanos por accidente(コロンビア)★
      • Mañana fue bonita(コロンビア)★
  2. スペイン語吹替で見たコンテンツ
    • 映画
      • ペット
      • ペット2
      • SING
      • バック・イン・アクション
      • インサイド・ヘッド2
      • 84m2
      • K-POPガールズ! デーモン・ハンターズ★
    • アニメ/ドラマシリーズなど
      • My Melody & Kuromi★
      • SING Thriller
      • ザ・シンプソンズS32-35(スペインのスペイン語で)
      • ザ・シンプソンズS1-20(ラテンアメリカのスペイン語で)
      • フーチュラマS5-8
      • イカゲームS2-3
      • ナルコの神
      • 魔法のランプにお願い
    • ドキュメンタリー
      • イカゲーム・シーズン2の舞台裏

ちなみに上記のうち、スペイン語がらみで特筆すべきは『K-POPガールズ! デーモン・ハンターズ』です。これはラテンアメリカのスペイン語吹替で見たんですが、なんとこの中南米版では歌も全部スペイン語で歌われていて(声優さんが歌も担当しています。つまり、最初から歌える人をキャスティングしてるわけ)、それがめちゃくちゃうまくてかっこいいんですよ。日本語吹替や韓国語吹替だと歌の部分だけ当然のように英語に切り替わっちゃうというのに、なんだこのゴージャスさは。

このスペイン語(中南米)版は歌詞の訳も良く、原文の意を汲みつつ器用に韻も踏んでるし、あのキャッチーな”Soda Pop”が実はおどろおどろしい”My Idle”と同じ内容の歌であることとかもちゃんと伝わるようになってます。映画自体もよくできていて、あまりに何度も視聴したので、"How It's done"や"What it Sounds Like"あたりはほぼスペイン語で歌えるようになってしまいました。いやー、スペイン語勉強しててよかった。

2025年の学習で気づいたこと

石の上にも三年(=三年前には全然ついていけなかったドラマも、三年間勉強を続ければわかるようになるものだ)。

おまけ:2025年の学習時間グラフ(Studyplusより)

夏から秋にかけて学習時間が少なめなのは、(1)心筋症になった老猫の看護をしていた、(2)猫を看取った後、今度は自分が体調を崩して寝込んでいた、という理由によります。そんなわけで新年の抱負は「健康」。

2025年の学習時間グラフ

*1:I. S. P. Nation. (2012). Learning Vocabulary in Another Language, p. 207.