石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

「ゲイのNFL選手だなんて、子供にどう話せばいいんだ?」→模範解答動画をどうぞ

Q&A
Q&A / opensourceway

先日米国でフットボール選手マイケル・サムがドラフト指名され、史上初のオープンリー・ゲイなNFL選手となりました。このような時反対派が必ず持ち出す「子供にどう説明したらいいんだ」という問いへの完璧な答えがわかる動画がリリースされています。

詳細は以下。

Amazing video: How to talk to your kids about Michael Sam - Outsports

動画はこちら。


▶ How to Talk to Your Kids About Michael Sam - YouTube

この動画の舞台はどこかの家庭のリビングルーム。ゲームをしている息子に父親が緊張したおももちで「マイケル・サムについて話がある」と切り出します。「マイケル・サムはドラフトでNFL入りしたばかりで、人々は彼のことで憤慨しているんだ」と。

そこからのたたみかけるような会話が最高に笑えます。

子「どうしてみんなそんなに怒ってるの? その人、子供を虐待したの?」

父「それは今シンシナティ・ベンガルズでプレイしているマイケル・ボーリーだよ」

子「売春婦を買おうとして逮捕されたの?」

父「いや、それはクエンティン・グローブスで、彼はまだクリーブランド・ブラウンズでプレイしてるよ」

子「自分の子どもを産んだ元妻を襲ったの?」

父「いや、それはダリル・ワシントン。今アリゾナ・カーディナルズでプレイしてる」

子「重罪に当たる攻撃用武器の違法所持の3つの訴因で逮捕されたの?」

父「いや、それは今サンフランシスコ・フォーティナイナーズにいるアルドン・スミスだよ」

子「公の場で酔っ払うか、酒または薬物を摂取した状態で運転して逮捕されたの?」

父「いや、それは今いろんなチームにいる何千人ものNFL選手だよ」

子「婚約者と激しい口論をしていて通報された後、エレベーターの中で意識不明の婚約者を引きずっているところが録画されてたの?」

父「いや、それは今もバルティモア・レイヴンズにいるレイ・ライズだ」

子「女性をレイプした後、いんちきな調査のおかげで軽い罰で済み、その何ヵ月か後にカニの足を万引きして、今のところどうにもなっていないの?」

父「それは今フロリダ州立大学でプレイしているジェイミス・ウィンストン」

子「凶器を用いた過重暴行で起訴されたの?」

父「それは今でもデンバー・ブロンコスにいるアキブ・タリブだよ」

子「ナイトクラブで女性を殴り、逮捕に抵抗し、銃撃戦に巻き込まれ、その後重罪破壊行為で起訴されたの?」

父「いや、それはアダム・パックマン・ジョーンズが数限りなくやったことで、彼は今もシンシナティ・ベンガルズでプレイしてるよ」

子「それじゃいったいみんな、何に憤慨してるの?」

NFL選手、むちゃくちゃすぎ。早い話がこれは、「暴力的な犯罪を犯した選手たちがNFLでプレイすることには何も言わないのに、ある選手がゲイだというだけで大騒ぎするのはおかしい」という皮肉なわけですよ。ロッカールームで万引き犯や過重暴行犯(しかも実際に逮捕されたり起訴されたりしている人たち)から被害に遭う心配はしない一方で、ゲイの選手についてはシャワーを覗かれるだの襲われるだのと決めつけて被害者ぶるだなんて、筋が通りません。

おそらく「子供に何と話せばいいのだ」と子供をダシにホモフォビアを合理化していらっしゃる皆さまはこの動画を見ても逆上するだけだと思いますが(誰だって自分の矛盾は認めたくないものです)、マイケル・サムを応援している人にとっては、これは痛快きわまりない動画なんじゃないかと。

ちなみにこの動画シリーズ、同じキャストで贈る「あなたの子供にエレン・ペイジについてどう話せばいいか」っていうのもあるんですよ。これもやっぱり皮肉がきいてておもしろいので、ぜひどうぞ。


How To Talk To Your Kids About Ellen Page - YouTube

追記(2014年5月15日19:45)

それでもどうしてもどうしてもゲイが怖いのだ、性的な恐怖はわけが違うのだ、これは「生理的」なものなのだから俺たちは悪くない! ゲイのアスリートは忌避されて当然! などとお考えの皆さまのため、昨年NFL選手クリス・クルウェ(当時ミネソタ・バイキングスに在籍、現在は引退)がゲイを怖がるフットボール選手たちに贈った以下のことばを過去日記より再掲しておきます。

選手たちへ。つまり、ゲイのチームメイトにシャワーでケツをチェックされるんじゃないか、サウナ室で口説かれるんじゃないか、ゲイの選手のせいでチームが注目されすぎるんじゃないかと心配しているおまえらへ。シンプルな単語4つをくれてやるよ。「大人になりやがれ」("Grow the f*** up")。これは仕事で、俺たちは大人なんだ、だからあんたらも大人らしくふるまってはいただけませんかね?

ゲイの同僚と毎日働いてる人はアメリカ中に何百万人もいて、その人たちは別に労働環境をぶち壊すような騒々しい乱交パーティーなんかはせずに仕事してるんだ。ゲイの選手がおまえらにハラスメントするなんていう、極端に起こりそうもないことがもし起きたらどうするかって? 人事部門ってもんがあるじゃないか。苦情申し立てをしろよ、おまえらが女性労働者にハラスメントしたときに、その人がやるようにな。メディアがゲイのチームメイトについて質問してきたら? 彼はチームメイトであり、おまえらは勝つことに専念すればいい。一緒に勝つことに。チームとして。

Players -- Those of you worried about a gay teammate checking out your ass in the shower, or hitting on you in the steam room, or bringing too much attention to the team -- I have four simple words for you. Grow the f*** up. This is our job, we are adults, so would you kindly act like one?

There are millions of people across America who work with gay co-workers every day, and they handle their business without riotous orgies consuming the work environment. In the extremely unlikely event that a gay player harasses you? We have an HR department. File a complaint, just the way a female employee would if you harassed her. If the media want to ask you about a gay teammate? He's a teammate, and you're focused on winning -- together. As a team.