石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

エルサレムのプライド・パレード参加者殺傷事件の犯人に終身刑

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2015年にエルサレムのゲイ・プライド・パレード参加者をナイフで襲って1人を殺害し、5人にけがを負わせた超正統派ユダヤ教徒の男が2016年6月26日、終身刑を宣告されました。

詳細は以下。

この男、イシャイ・シュリセル(Yishai Schlissel)は2015年7月30日、パレードルートの近くにあるスーパーマーケットに刃物を持って隠れていて、パレードが通りかかる瞬間に飛び出し、参加者6人を刺したとみられています。警察は8月2日、この事件で刺された16歳のShira Bankiさんが亡くなったと発表。シュリセルは2005年にもパレード参加者を刺し、10年の刑期を経て出所したばかりでした。

エルサレムの性的少数者団体Jerusalem Open House for Pride and Toleranceのディレクター、Sarah Kala-Meir氏は、「シュリセルの刑期でわたしたちの血を流し続けている傷口をふさぐことはできないし、Shira Bankiを呼び戻すこともできない」としながらも、この判決は「よりよい世界を築くための大きな一歩」だとコメントしているとのこと。

つい先日米フロリダ州オーランドのゲイクラブで銃乱射事件が起こったとき、あたしが反射的に連想したのがこのエルサレムでの事件でした。それからテルアビブのLGBTユースミーティングでの銃乱射事件や、ブラジルのプライド・イベントでの爆弾事件、デンマークでおこなわれたLGBTの祭典「ワールド・アウトゲームズ」での爆発事件ローマのゲイバー前に爆発物が投げ込まれた事件等々。本当にどこにでもあるんですよ、こういう事件。これらの事件が悲劇や憎悪犯罪としてとらえられるようになってきているだけ、数十年前(1973年にニューオーリンズのゲイバーが放火され30人以上亡くなった事件は冗談のネタにされて終わりで、誰も起訴すらされなかったそうです)よりはましではありますが、すべきことはまだまだ山積みだと思います。