オーストラリアのビクトリア州議会が2015年12月9日、同性カップルが共同で養子を迎えることを認める法案を可決しました。ただしこの法案では、宗教的施設がゲイカップルの養子縁組を断ることまでは禁止できなかったとのこと。
詳細は以下。
Same sex couples allowed to adopt in Victoria
同国の多様な家族を支援するボランティア団体「レインボー・ファミリーズ・カウンシル」(Rainbow Families Council)のアメリア・バセット(Amelia Basse)副議長は、「10年間求めてきた法改正が成し遂げられて感動している」、「家族を作るのは愛であり、血縁だけではないということへの理解が深まりつつある」と述べているとのこと。同州のダニエル・アンドリュース首相は、今回の可決について「これ以上なく誇りに思う」とツイートしています。
#AdoptionEquality has now passed the Vic Parliament and will be law. I couldn't be prouder. pic.twitter.com/9ikDBsPPjX
— Daniel Andrews (@DanielAndrewsMP) 2015, 12月 9
なお、この法案では当初宗教的理由による免除(religious exemption)は不可とされ、「平等には交渉の余地はない」と言われていたにもかかわらず、結局その免除を認める方向で修正が加えられてようやく可決の運びとなったのだそうです。英紙インディペンデントによれば、同州のマーティン・フォーリー(Martin Foley)平等相はこの修正を「屑」(rubbish)と呼んでいるそうですが、それでもとにかく州政府は法制定のためにこの道を選んだとのこと。
同じくインディペンデントによれば、豪州で同性カップルが共同で養子を迎えられるのは現在ビクトリア州だけなのだそうです。だから、今後の課題も残るとは言え、これはやはり大きな進歩なわけ。新しい法律により、いろんな人の困難が少しでも減るといいと思います。
補足
「親が同性カップルであることが子供に与える影響が心配」とお思いの方は、まず以下をどうぞ。
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- 同性カップルは異性カップルより子供のために費やす時間が長い(米研究) - 石壁に百合の花咲く
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- 同性カップルの養子と異性カップルの養子では、情緒的発達に有意の差はない(米研究) - みやきち日記
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