石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

今週の未紹介LGBTニュース(2018年4月29日)

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ホイットニー・ヒューストンのドキュメンタリー映画『Whitney(原題)』トレイラー

ホイットニー・ヒューストンの人生を描いたドキュメンタリー映画『Whitney(原題)』の公式トレイラーが公開されました。YouTubeで見ようとすると「この動画はお住まいの地域ではご利用いただけません」と出てきてしまいますが、Imdbなら見られます。

ケヴィン・マクドナルド(Kevin Macdonald)監督によるこの映画では、ホイットニーがバイセクシュアルだと言われていたことについても触れられる模様。IMDbによれば公開日は英・米・アイルランドで2018年7月6日、デンマークで8月30日だそうです。

ディズニー・パークス・アンド・リゾーツがレインボーのミッキー帽リリース

帽子の正式名称は「ミッキーマウス・レインボー・ラブ」(Mickey Mouse Rainbow Love)だそうです。上記動画をYouTubeにアップロードしたVロガーのGio Spanoさんによると、この帽子は2018年4月23日発売で、フロリダ州オーランドーの世界最大のディズニーショップ「ワールド・オブ・ディズニー」(World of Disney)では同日夜の時点で売り切れだったとのこと。

アリゾナ州フェニックスがレインボーの横断歩道採用

Phoenix Mayor, council approve new rainbow crosswalk plan - ABC15 Arizona

米国アリゾナ州フェニックス市議会が2018年4月26日、LGBTQコミュニティへの支持を表明するため、市内にレインボーカラーの横断歩道を2か所設置すると決定したというニュース。この手の横断歩道はアトランタサンフランシスコロンドンなどに先例がたくさんありますよね。カナダのレスブリッジの事件のように心無い人に汚されたりせず、たくさんの人が楽しんで歩いてくれるといいな。

ハワイが未成年者へのゲイ治療禁止

Hawaii becomes 12th state to ban gay conversion therapy for mino - Hawaii News Now - KGMB and KHNL

ハワイ州議会が2018年4月27日、未成年者に対するゲイ・コンバージョン・セラピー(ゲイを異性愛者に変えると称する、科学的根拠の定かでないセラピー)を禁止する法案を可決しました。これで同州は、米国で未成年者へのコンバージョン・セラピーを禁じた12番目の州となります。

このようなセラピーの何が問題なのかは、ドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー』のシーズン2を見るとわかりやすいと思います。サラ・ポールソン演じるキャラがあの精神病院で受けさせられるエグい「治療」は、米国で本当に実施されていた/いるものですから。もう少し描写がマイルドなものでは、先日感想文を書いたYA小説The Miseducation of Cameron Postも参考になるかと思います。なぜああいう「治療」が子供にとって有害なのか、一発でわかると思うわ。

アダム・リッポンとガス・ケンワージー、ホワイトハウスへの訪問を断る

Adam Rippon, Gus Kenworthy Skip White House Visit by U.S. Olympic Athletes - Towleroad

米国のオープンリー・ゲイの冬季五輪アスリート、アダム・リッポン(Adam Rippon)とガス・ケンワージー(Gus Kenworthy)が、ホワイトハウスからの五輪選手の招待に応じないと表明しました。

訳:

2018年冬季五輪に出場した選手たちは今日ホワイトハウスに招待されている。ぼくは行かないつもりだ。人と違っていると感じた相手を差別する人たちは支持しない。DCに行く代わりに、お気に入りの運動のいくつかに寄付をしたよ

Olympians from the 2018 Games have been invited to go to the White House today. I will not be going. I will not stand with people who discriminate against those that they perceive as different. In lieu of going to DC, I have donated to a few of my favorite causes


訳:

合衆国のオリンピック選手とパラリンピック選手は全員、五輪後にホワイトハウスを訪問して大統領に会うよう招待を受ける。今日は今年の訪問の日だが、アメリカオリンピック委員会のスポークスパーソンは、こんなにたくさんのアスリートが招待を断るのを始めて見たと言っている。この抵抗は本物だよ。

All US Olympians and Paralympians are invited to visit the White House and meet the President after the Games. Today is this year's visit and USOC spokesperson says he's never seen so many athletes turn down their invites. The resistance is real.

USA Todayによると、他に招待を断った選手は、アルペンスキーのリンゼイ・ボン(Lindsey Vonn)、リュージュのエリン・ハームリン(Erin Hamlin)、スノーボードのクロエ・キム(Chloe Kim)、クロスカントリースキーのジェシー・ディギンズ(Jessie Diggins)、フリースタイルスキーのデイヴィッド・ワイズ(David Wise)など。どこかの国の園遊会とは、だいぶ様相が違うようで。

男性らがゲイバッシングでレストラン提訴 米カリフォルニア州

3 Men Sue Newport Beach Restaurant for 'Gay Bashing' After Being Violently Thrown Out on Street: VIDEOS - Towleroad

米国カリフォルニア州ニューポート・ビーチのレストラン「バルボア・イン」でゲイバッシングに遭ったとして、アンヘル・ボニージャ(Angel Bonilla)さん、コルトン・モヤー(Colton Moyer)さん、クレメント・セラフィン(Clement Serafin)さんという3人の男性が同店を訴えました。彼らによると、2018年4月13日、同店は3人がゲイだからという理由でサービス提供を拒否し、ホモフォビックな罵り言葉を浴びせ、無理やり店から追い出してしまったとのだそうです。

3人のうちふたりが同店から暴力的に追い出されるところを撮った動画が、YouTubeで公開されています。

2018年のカリフォルニアでこれって。

Patchによると、ニューポート署は動画内でゲイ男性らを路上に投げ倒している白人男性を特定するため、情報を募っているとのことです。

ゲイ男性が自転車用チェーンで殴られ意識不明に 豪クイーンズランド

Gay man hospitalised after being beaten with bike chain and called ‘faggot’ in homophobic attack · PinkNews

2018年4月15日、オーストラリアのクイーンズランド州マッカイにあるレストランで、ゲイ男性が自転車用チェーンで殴られ、ホモフォビックな罵声を浴びせられたというニュース。

被害に遭ったブラッドリー・スキナー(Bradley Skinner)さんは、そのとき女性のきょうだいのアマンダさんとテーブルについてピザを食べていたとのこと。そこに通りかかった見知らぬ男がブラッドリーさんを「カマ野郎("faggot")」と呼び、怒って立ち上がったアマンダさんの顔を殴りました。男はそれから自転車用チェーンを取り出し、ブラッドリーさんを殴打。ブラッドリーさんは頭や体を何度も叩かれて失神し、入院するはめになったそうです。

なおブラッドリーさんがマッカイでゲイバッシングに遭遇するのはこれで3度目で、現在彼は引っ越しを考えているとのこと。そりゃ引っ越したくもなるわ。マッカイってグレートバリアリーフに行けるところで、大きな国立公園なんかもあり、観光案内のビデオは以下のごとく美しいんですが、

その陰でこんな事件が起きているのかと思うと、ため息しか出ません。