自動車メーカーのボルボが、駐車場の家族用スペースを表すアイコンを、現代のさまざまな家族像に合わせて刷新しました。これらの新しいアイコンは、英国ロンドンのショッピングセンターに実際に設置されたとのことです。
詳細は以下。
Volvo Unveils Parking Spots for Same-Sex Families in New Pride Ad | NewNowNext
まずは新しいアイコンが使われている駐車場の写真をどうぞ。
Grey London and Volvo redesign family parking icons for #pride https://t.co/sl6PNfLe9a pic.twitter.com/AcSgs9uRvm
— Creative Review (@CreativeReview) 2018年7月6日
Volvo redesigns family parking spaces at Westfield with modern iconography https://t.co/8GT2SNY4Rg pic.twitter.com/Gv6w0JIMti
— PRexamples.com (@PRexamples) 2018年7月8日
上記写真を見れば、これまで伝統的に使われてきた「男性と女性とベビーカー」という意匠だけではなく、「同性カップルと子供」、「大人ひとりと子供」、「杖をついている人とベビーカー」、「二組の男女カップルと、その間で手をつないでいる子供」など、さまざまな家族の姿が取り入れられていることがわかります。
これらは広告代理店のグレイ・ロンドン(Grey London)が、ボルボのV60の広告の一環としてデザインしたもの。グレイ・ロンドンによれば、イギリス国家統計局の調査で、同国の家庭の65%がいわゆる「伝統的な」形態ではないことがわかっているのだそうです。そこで、「家族中心のカーブランド」(ボルボUK代表のジョージナ・ウィリアムズ氏談)であるボルボとして、本当の現代の家族像が反映されているアイコンを作ろうということで開発されたのがこれらの図柄だとのこと。詳しくは以下の動画をどうぞ。
動画の中で、人工授精で授かった3人のお子さんを育てている女性が、いつも人からこの人には同居のパートナーがいて、しかもその人は男性に違いないと決めてかかられると話していたのが印象的でした。これって、全人口の35%しか代表していない「男と女と子供」モデルがいかに強固なステレオタイプとなっているかの証左だと思います。残りの65%の人々を「なかったこと」にするのは非現実的だし、ビジネス面でも不利だろうしで、ボルボの発想はいいとこ突いてるんじゃないかな。「伝統的な」家族像がいつでもどこでもすべてを独占していて当たり前なのだとお考えの方々には、きっと噛みつかれるんでしょうけど。