メキシコの首都・メキシコシティで、レズビアンカップル経営のレストランが男ふたりに嫌がらせされ、さらに店に火をつけられるという事件が起こりました。
詳細は以下。
このレストラン、ラ・カニータ(La Cañita)はレズビアンやゲイやバイセクシュアル、トランスジェンダーの客が多く通うシーフードレストラン。オーナーのディアナ・トーレス(Diana Torres)さんと妻のアリ・ガルドーキ(Ali Gardoqui)さんはレズビアンです。
2019年5月3日、そのラ・カニータに近所の男2人がやってきて、無料で飲み物を出すよう要求しました。この男らは面倒な人物として知られていたため、ディアナさんは要求通り飲み物を提供。しかしながら、しばらくすると男のひとりがディアナさんに自分とセックスしろと言い出し、応じなければ「商売に何か起こることになるかもな」と言ったのだそうです。
ディアナさんが「わたしはレズビアンだ、あんたとは絶対寝ないしこれ以上酒も出さない」と言うと、男らは店内で暴れ始めました。店にいた客は殴られ、物も壊され、止めようとしたディアナさんは床に投げ倒されて数分間暴力をふるわれたとのこと。男らが店を去った後、ディアナさんとアリさんは検察庁に通報したのですが、事件の翌日には店に火をつけられ、正面部分を焼かれてしまったのだそうです。
一部始終をまとめた動画はこちら。床に飛び散った血や、焼けて骨組みしか残っていないオーニングの様子などをぜひごらんください。
En la CDMX, del acoso a la agresión física en un establecimiento en la colonia Doctores. A pesar de estar identificado, el agresor no ha sido detenido... #ImagenNoticias con @YuririaSierra pic.twitter.com/yfSUMWIp6Y
— imagenYuri (@imagenYuri) 2019年5月6日
ちなみに身元がわかっているにもかかわらず、加害者らは(少なくとも5月6日の時点では)逮捕されていない模様。
ディアナさんとアリさんは、Facebookで以下のような声明を発表しています。
この痛みと怒りから、わたしたちを知る人すべてに(とりわけ、LGBTTTIQコミュニティに)、彼らがわたしたちを怖がらせることはできないと言いたいと思います。ここで抵抗を続けます、このわたしたちが愛からつくりあげた美しい塹壕兼聖堂で。
わたしたちは降伏しません。恐れません。暴力を全面的に否定します。
Desde este dolor y coraje, queremos decirles a todxs quienes nos conocen (sobre todo a la comunidad LGBTTTIQ) que no nos van a amedrentar, que aquí seguiremos resistiendo desde esta hermosa trinchera y templo que creamos desde el amor.
No nos rendimos. No tenemos miedo. Total repudio a la violencia.
こういう事件って珍しくないですよね。うちで過去に紹介した例を、ふたつだけ挙げておきます。
なおラ・カニータのInstagramアカウントの下記投稿によると、同店は現在書類の処理と安全確保のため一時休業中なのだそうです。早く元通りの営業に戻れるよう願ってやみません。