Netflixのドキュメンタリー『タコスのすべて』に出演している「レディー・タコス・デ・カナスタ」ことマルベン(Marven)さんが、LGBTと労働者の権利のために戦う議員を目指し、メキシコシティの市議会選に立候補しました。
詳細は以下。
"Lady Tacos de Canasta": la cocinera #trans que quiere ser diputada en Ciudad de México
— DW Español (@dw_espanol) April 15, 2021
Netflix dio a conocer su historia como muxe y vendedora callejera de tacos.
Ahora quiere dar el salto a la política en defensa de la clase trabajadora. /lm-eal pic.twitter.com/0oXyiPisao
マルベンさんは36歳のタコス売りで、メキシコ・オアハカ州生まれ。ミステフ族のルーツを持ち、サポテカ族の伝統である「ムシェ」("Muxe"、性別二元論では『男性』に割り振られる体で生まれ、男性的な特徴と女性的な特徴を併せ持つアイデンティティーを持つ人を指す言葉)のアイデンティティーを持っています。髪を三つ編みにしてカラフルなドレス姿でタコスを売り歩く姿からつけられたあだ名が、「レディー・タコス・デ・カナスタ」。市議会選の投票用紙には、マルベンさんのフルネームの「フアン・フランシスコ・マルティネス(Juan Francisco Martínez)」と一緒に、「レディー・タコス・デ・カナスタ」の名も記載される予定だとのことです。
出馬の理由について、マルベンさんはこんなふうに話しています。
「これまでずっと、性的指向を理由に指さされ、路上で売り子をしていることを理由に迫害されてきました。戦わないわけがないし、声を上げないわけがないでしょう?」
“Toda la vida he sido señalada por mi orientación sexual y he sido perseguida por vender en la vía pública. ¿Por qué no luchar, por qué no alzar la voz?“,
「(昨年、警官に売り物のタコスを地面に投げつけられたのは)人生でいちばんひどい屈辱でしたし、屈辱はこれまでストリートで何千回も受けました。もう誰にもこれ以上、誠実に仕事をしていることで辱められてほしくないのです」
“Es la peor humillación que he recibido en la vida, y la recibí en las calles miles de veces. No quiero que a nadie más se le humille por trabajar honradamente“,
「私たちメキシコ人は(政治家たちの失敗に)うんざりしているのです」と彼女は言う。「本当の変化が必要なんです。庶民が、つまり、人々が何を必要としているのかわかっている人たちが為政者になるという変化が」
“Los mexicanos estamos hartos”, dijo. “Necesitamos un cambio verdadero, que el pueblo, que sabe de las necesidades de la gente, sea quien gobierne”.
なお選挙は2021年6月だとのこと。勝ってほしいわー。