石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

レズビアンを殴打、血まみれで置き去りに ブラジル

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2019年7月28日、ブラジルのプライア・グランデで19歳のレズビアンが車に乗った男らに絡まれ、暴力をふるわれて3日間入院するけがを負いました。

詳細は以下。

www.escandala.com

被害に遭ったYanca Rodríguezさんは、当日午後6時半ごろ道を歩いていたところ、車に乗ったふたりの男に呼び止められたのだそうです。男らはYancaさんに携帯電話をよこせと言い、Yancaさんはこれを拒否。すると男のひとりが車から出てきて彼女を殴ったり蹴ったりし、無理やり車に乗らせたとのこと。

男らは車内でYancaさんの体中にパンチを浴びせたのち、血だらけの彼女を道に放り出して何も盗らずに逃走しました。殴打の最中、男のひとりが「おまえが男になりたがってるんなら、男と同じように殴ってやる」などと言っていたことから、これはホモフォビアだと思ったとYancaさんは話しています。この後彼女はSister Dulce病院に運ばれ、顔、肋骨、脚、腹部などの治療を受け、3日間入院したとの由。

Yancaさんの負傷の様子がうかがえる写真はこちら。

この事件は現在警察が捜査中で、地元市民団体や活動家らは、ボルソナロ大統領のヘイトスピーチがこのような暴力につながっているとして非難しているとのこと。

上記の「おまえが男になりたがってるんなら」のくだりを読んだとたん、偶然にも同じ日に読んでいた王谷晶さんの痛快エッセイ『どうせカラダが目当てでしょ』(河出書房新社)のこちらのフレーズ(p. 127)が、電光石火で脳裏をよぎりました。

「レズはチンポ生やして女とやりたがってる」などなど、人の性欲に対する偏見・ステロタイプは枚挙にいとまがない。もうやめましょうそういうの。はいやめ! 今からやめ! だってもう二〇十九年なんだもの。レプリカントが脱走し金田と鉄雄が激突する年にそんな根拠レスな偏見持ってたってなんもいいことないもの。

本当にもう、レズビアンは男になりたがってるとかチンポ生やしたがってるとかいうのは根拠のかけらもない偏見だからね!! ましてやその偏見をレズビアンを痛めつけるための口実に使うだなんて、最悪中の最悪だわ。SDPnoticiasによると、同性愛者を侮辱するためにジェンダー・アイデンティティーを疑ってみせるというのはブラジルではよくあることなんだそうですけど、こんなもんもう世界規模で終わらせなきゃいかんよ、まったく。