メキシコのローラースケート選手で、南米のオリンピック、パンアメリカン競技大会2019で銅メダルを獲得したホルヘ・ルイス・マルティネス(Jorge Luis Martínez )選手が、ゲイであることを公表しました。
詳細は以下。
“Soy gay y estoy orgulloso de poder decirlo”: Jorge Luis Martínez, patinador mexicano
ホルヘ選手はこんな人。
¡La medalla 9⃣9⃣ es de BRONCE🥉!#PatinajeDeVelocidad 🇲🇽
— CONADE (@CONADE) 2019年8月9日
Jorge Luis Martínez se lleva el 3º lugar en la final de 300m contrarreloj.
Así se vivió la competencia pic.twitter.com/BGi3ItOQGb
🎥l#JuegosPanamericanos2019#PatinajeDeVelocidad🇲🇽
— CONADE (@CONADE) 2019年8月9日
Jorge Luis Martínez #DejaHuella en Lima 2019 al colgarse las medalla de BRONCE🥉 en la prueba de 300m contrarreloj de los Juegos Panamericanos Lima 2019.
Aquí sus palabras. 👇🏻 pic.twitter.com/kQxBxtwKsQ
GQの独占インタビューで、同選手はカミングアウトした理由や、メキシコのスポーツ界にこのニュースがもたらすと思われる影響、LGBTコミュニティの人々からの反応などについて話しています。まず、なぜカミングアウトしたのかと問われたホルヘ選手の回答はこんなです。
困難を経験している人がたくさんいるに違いないとわたしは思っています。もし自分が平等、公正、包摂のメッセージに参加することができるのなら、そして人々にどんな人でも、どんな性的な好みを持っていても成功者になれる、夢を実現させられると伝えることができるのなら、わたしは機会があるときにそうします。そうするように生まれついているからです。
Porque estoy seguro de que hay muchas personas que están pasando por momentos difíciles y si yo me puedo sumar a ese mensaje de igualdad, de equidad, de inclusión y darle a la gente la perspectiva de que cualquier tipo de persona, con cualquier preferencia sexual puede ser una persona exitosa y lograr sus sueños, pues lo voy a hacer cuando tenga la oportunidad y porque me nace hacerlo.
人々はおそらく、多国籍企業の上級管理職の人が同性愛者だったりする可能性があるということを知らないでしょう。だから知ってもらう必要があると思うんです、同性愛者は自分の限界を乗り越えて夢を実現させるありふれた人間で、ラベリングとか非難とか、そういうものは必要ないんだということを。
la gente no sabe que a lo mejor un alto ejecutivo de una empresa transnacional es homosexual, por eso me parece importante que la gente lo sepa; que es una persona común y corriente que se supera, que logra sus sueños y que no tiene porqué ser una forma de etiquetar o tacharnos, ni nada eso.
上で紹介したうち、特に2番目のパラグラフは日本にも大いにあてはまることなんじゃないかと思います。本邦でも同性愛者ってまだまだ、「なんか自分の身近にはいない特殊な人たちで、分をわきまえて肩身の狭い人生を送るのが当然の存在」みたいに想像されてることが多いでしょ? だからこそ「いや、全然特殊なんかじゃない(común y corriente)から。そのへんにいるし、分もくそもないし、メダル取ったアスリートにだっているから。だいたいこっちが黙ってるのをいいことに、誰でも彼でも全員異性愛者だってことにするんじゃねえ」と示していくことは大切だと思います。
なおホルヘ選手によると、LGBT+コミュニティの仲間たちは彼のカミングアウトをとても喜んでいて、このカミングアウトがスポーツやホルヘ選手自身やスケートに対してポジティブなことをもたらすと考えているとのこと。メキシコのスポーツ業界が長らくセクシュアリティの問題に直面しようとしてこなかったのは文化的な理由によるものであって、自分のカミングアウトがひとつの分岐点によるのではないかと彼は話しています。このインタビュー、全体をつうじて面白いので、スペイン語が読める方はぜひどうぞ。