米国の結婚式プラン業者Zolaが、アンチゲイ団体からの要求で同性婚のCMを放送中止にしたケーブルTV局から、すべての広告を取り下げたそうです。
このアンチゲイ団体というのは、「ホモセクシュアルのアジェンダと戦う」と主張する保守派団体「アメリカン・ファミリー・アソシエーション」によって作られた、「ワン・ミリオン・マムズ」というグループです。主な活動内容は、子供たちを守ると言う名目のもと、あらゆるLGBT表現に対してボイコットをよびかけること。エレン・デジェネレスを広告に起用したJ.C.ペニーをボイコットせよとか、レインボーカラーのドリトスはけしからんとか、モブの中に同性カップルを入れたディズニー・ピクサーに反対せよとか、そんなたぐいのやつね。
で、このワン・ミリオン・マムズ(ら)が今回噛みついたのが、ZolaがケーブルTV「ホールマーク・チャンネル」に出していたこんなCMだったんだそうで。
Zolaは同局で流すために計6種のCMを製作しており、そのうち4本は上記動画のように同性カップルが登場するものだったんだそうです。そりゃあアンチゲイ団体は反対するでしょうが、驚いたのは反対を受けたホールマーク・チャンネルが、同性カップルの出てくるCMだけを放送中止にするという措置をとったこと。
ワン・ミリオン・マムズのボイコットって、企業やキャンペーンにダメージを与えるどころか、かえって応援が増えて収益アップにつながったりしてるんですけどねえ。具体例は以下を。
- アンチゲイ団体よ、ありがとう。ボイコットのおかげでチャリティの寄付金が300%up - 石壁に百合の花咲く
- ドリトス、アンチゲイなボイコットにも負けず売上アップ ペプシコの収益もアップ - 石壁に百合の花咲く
あと、elleによるとホールマーク・チャンネルはグリーティングカード大手のホールマーク社の傘下にあるんだそうだけど、グリーティングカード屋さんのホールマークって、レズビアン・ママのための母の日カードとか、ゲイ・ダッドのための父の日カードとかを積極的に出してるところじゃなかったっけ。LGBTテーマのカードを売ってピンクマネーを集めつつ、子会社には平気でこういうことをやらせる企業だったっていうオチ?
とりあえずZolaは同社の今回の措置に対し、「今後のために(“for the foreseeable future” )」ホールマーク・チャンネルでの広告をすべてキャンセルしたとAdvocateに話しているとのこと。これが「ヘイト団体のケツを舐めるとそれなりのツケが回ってくる」という前例になればいいなあ。