石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

米カントリー歌手、CMA賞受賞で同性の恋人にキス

Skeletons

米国で2021年11月11日、第55回カントリーミュージック協会賞(Country Music Association Awards)のボーカルデュオ賞に輝いた歌手のT.J. Osborneが、授賞式会場でボーイフレンドにキスしたことで話題を呼んでいます。

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T.J. OsborneはカントリーデュオBrothers Osborneのひとりで、今年2月に「Time」誌でゲイであることを公表しています。今回のキスについては、「自分はこの人を愛していて、いかなる意味でもそのことを隠しだてしないでいたいのです」、「これを見た人たちに、その人たちもまた隠れたり、自分を偽ったりする必要は全くないのだと示すことができていればいいと思います」と話しているとのこと。

10年前に自著Like Me: Confessions of a Heartland Country Singerでカミングアウトしたレズビアンのカントリー歌手、シェリー・ライト(Chely Wright)が、同書の中でカントリー界の保守性について書いていたことを思い出します。要約すると、「カントリー界にも同性愛者のアーティストはたくさんいるが、仕事を失うことを恐れて隠さざるを得なかったり、本人がカミングアウトしようとしても事務所に止められてできずにいることが多い」ということを書いていたんですよ、シェリーは。その中で先陣を切ってカミングアウトした彼女は、実際、大きな仕事をいくつか失ったりもしています。そこから10年で、ここまで来たのねえ。願わくばさっさと世間がこういうキス等を見慣れて、非ヘテロにヘテロのふりを強要するという奇習がなくなってくれますように。