米国テネシー州ノックスヴィルの警察が2018年6月25日、プライド・イベントの参加者に暴力をふるった疑いで、自称白人至上主義者のカイナン・ダットン(Kynan Dutton)を逮捕したと発表しました。
詳細は以下。
Knox Pridefest protest ends in assault charge
事件が起こったのは2018年6月23日午後1時20分頃。この日ノックスヴィルの繁華街では「ノックス・プライドフェスト・パレード」(Knoxville Pridefest Parade)が開催されていました。このイベントに抗議するため同地を訪れていたダットンは、ひとりの男性を地面に押し倒しているところを目撃され、暴行容疑でノックスヴィル署の警察官に逮捕されたのだそうです。
ダットンは当日早く、同州のUSAトゥデイ・ネットワークに対し、白人至上主義団体のリーダーを名乗ってプライド・フェストへの抗議予告をしていたとのこと。このイベントは「性的な逸脱と倒錯」を「若者に向かって宣伝している」ものであり、それに抗議するというのが彼の主張だったようです。
なおダットンが警察に逮捕されたのは、これが初めてではありません。2013年にはノースダコタ州のリースという小さな町で、この町を「白人至上主義者のコミュニティ」に変えようとしていたクレイグ・コブ(Craig Cobb)という男とともにショットガンで住民たちを脅したとして拘留されています。今回のテネシー州での抗議に関しては、銃を持っていたとする報道はないようですが、それでも怖すぎる。シャーロッツビルの例を挙げるまでもなく、白人至上主義と反LGBTっていうのは実に親和性が高いから、そのうち何か大きな衝突があるんじゃないかと不安で仕方ありません。たぶん日本だと、ダットンの名に聞き覚えがなくても、お友達のコブのことを「白人至上主義者なのに実は14%黒人だった」という一種のお笑いネタとして知っている人が少なくないんじゃないかと思います。でも、もうそういうことで呑気に笑っている場合じゃないんじゃないですかね。