米国ユタ州ソルトレイクシティーでゲイ男性を殴打し、バタフライナイフで脅したなどの疑いで、フロリダ州の22歳の男が起訴されました。被害男性が情報収集のためにソーシャルメディアで公開していた暴行動画が衝撃的です。
詳細は以下。
動画はこちら。
My friends and I were assaulted by this homophobic man in downtown Salt Lake City last night. Anyone know him? The police are interested in having a chat with him. #SaltLakeCity @slcpd @slcmayor @EqualityUtah pic.twitter.com/1tPFSCADOp
— Salonge Knowles (@saltrejo) 2019年2月17日
約8秒間のこの動画には、今回起訴されたカルロ・アラゾ(Carlo Alazo)容疑者が、被害者のサル・トレホ(Sal Trejo)氏に「あんたゲイか?」と話しかけるところが映っています。トレホ氏が「ああ、そうだよ」と答えると、容疑者は「へー、じゃああんたゲイなんだ」と言っていきなりトレホ氏を殴り、電話が地面に叩きつけられて、動画はそこで終わっています。
目撃者の話では、アラゾ容疑者はこの動画が撮られる前に自分の電話で誰かに向かって「今ゲイの横に立ってる」と話していて、それからトレホ氏の着ていたジャケットを馬鹿にし始めたとのこと。トレホ氏が反応すると容疑者はさらに好戦的になり、それでトレホ氏は動画を撮ることにしたのだそうです。
なおアラゾ容疑者はトレホ氏を殴ったのみならず、氏の同行者を押しのけたり、バタフライナイフを取り出したりもしたとされており、凶器を用いた脅迫で最高1年、ふたつの暴行でそれぞれ最高6か月の懲役刑に処せられる可能性があるとのこと。しかしながらユタ州の現行法では彼をヘイトクライムで起訴することはできないのだそうで、トレホ氏はこれを機に州法の改正案(SB103)への支持が集まるよう願っているとのこと。
ちなみに昨日ちょっとこのニュースについてニュースサイトのコメント欄やTwitterを調べてみた(言語は英語で)だけで、
- 容疑者がフロリダ州出身だからというだけの理由で「フロリダはラティーノが多いからこんな事件が起こるのだ」とラティーノへの敵意をぶちまけている人
- 記事の説明を読まず「動画があるのはあらかじめ仕込んだ事件だから」と決めつけている人
- 被害者が殴られてる動画があるのに「『ゲイが嫌いだというだけで』犯罪だというのか!」と話をすり替えて怒っている人
などがざくざく出てきました。まことこの世はヘイトの佃煮で、ユタ州は早く州法の見直しをした方がいいと思います。