スターバックスUKのCMにトランスの男の子が登場し、話題を呼んでいます。
詳細は以下。
動画はこちら。デフォルトで英語字幕がついててわかりやすいです。
At Starbucks, writing your name on a cup and calling it out is a symbol of our warm welcome. Starbucks welcomes you, whoever you are. #whatsyourname Find out more at https://t.co/6BrvpLfKZb pic.twitter.com/w1ge3ZKu0C
— Starbucks UK (@StarbucksUK) February 2, 2020
エクステンデッド・ヴァージョンはこちら。
このCMの主人公は、トランスジェンダーの10代の男の子。自分で選んだ名前はジェイムズなのに、小包を受け取るときも、病院を受診するときも、親に名前を言われるときも、彼は女性名の「ジェンマ(Jemma)」で呼ばれ続けます。でも、スターバックスのバリスタだけは、当たり前にカップに「ジェイムズ」と書き、その名で呼んでコーヒーを渡してくれるんでした。ジェイムズが微笑みながらコーヒーを受け取ったところで「どんな名前もひとつの物語('every name’s a story’)」というキャプションが画面に表れ、CMは静かに幕を閉じます。
上のスターバックスUK公式Twitterのツイートをざっと訳すと、こんな感じ。
スターバックスでは、名前をカップに書いて声に出して呼ぶことは、あたたかな歓迎の象徴です。スターバックスはあなたを歓迎しています、あなたがどんな人であっても。
At Starbucks, writing your name on a cup and calling it out is a symbol of our warm welcome. Starbucks welcomes you, whoever you are.
で、そのツイートについてるリプライがまた面白いんです。複数の人が自分の名前が書かれているカップの写真をupして、「自分が名前を変えたのは2018年だけど、カップにその名前が書いてあるのを見ると今でも嬉しい」とか、「初めて自分の正しい名前が書かれているコーヒーを手にしたときのことは一生忘れない」とか説明していたりするからです。
ただ同時に、スターバックスが過去に以下みたいなことをやらかしてることも忘れちゃいけないとも思います。
まずこちら。スタバの従業員が、ラティーノの客のカップに、「豆食い野郎(beaner)」というメキシコ系を侮辱する言葉を書いたというニュース。
edition.cnn.com
コリアンアメリカンの客のカップに「裂けた目(Chinky Eyes)」という、中国系に対する差別語を書いたというニュース。
ムスリムの客のカップにバリスタが「ISIS」と書いたというニュース。
つまりスタバのカップって、従業員にこんなことをされるリスクがつきまとう物でもあるわけで、だからこそスタバとしてはこういうCMでイメージを上書きしたいんでしょうね。上記ツイートでのスタバUKの主張が本当であるのかどうかは、同社の今後のお手並み拝見といったところでしょうか。