今年も1年ありがとうございました。
2020年はあまりたくさん更新できなかったのですが、ブログ主がその分何をやっていたのかというと、語学です。このエントリ冒頭に貼った写真は、2020年にやり切ったスペイン語教材の数々。今年は世界中が疫病でえらいことになっていて、メンタルヘルスに大変悪かったので、「家でできて、後々おトクなことに集中して日々をやりすごそう」と考え、前からやってたスペイン語に注力することにしたんでした。結果として、語彙力と文法力がそれぞれCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のランクで1ランクぐらい上がり、スペイン語圏発の情報も前よりキャッチできるようになりました。その分、世界の解像度がちょっぴり上がったと感じています。こんなご時世の趣味としておすすめよ、語学。
この1年、具体的にはこんな感じで勉強していました。
- 間隔学習(SRS, spaced repetition system)用プログラム「Anki」に魂を売り渡す
- 学習した単語、例文、問題集のミスポイント等をかたっぱしからAnkify(Anki用のフラッシュカード化)し、平均して276枚/日のAnkiカードを復習
- Assimil Spanish With Easeの1st waveと2nd waveを、それぞれ8周目まで回す
- lectura graduada, つまり英語で言うところのgraded readerを計15冊読み切る
- おすすめはLola Lago, detective (探偵ロラ・ラゴ)シリーズと、Pepa Villa, taxita en Barcelona(バルセロナのタクシー運転手、ペッパ・ビジャ)シリーズ。どちらも笑いどころがちゃんとある軽妙なミステリで、前者はキンジー・ミルホーン風味、後者はステファニー・プラム風味です。あと、Frida Kahlo. Viva la vida もよかった。フリーダとディエゴの出会いの場面とか、まるで映画を見ているようで。
- Bluetoothのネックスピーカーとイヤホンを駆使し、隙間時間にスペイン語のオーディオブック・映画・ドラマ・Podcast・YouTubeチャンネル等々を聴きまくる
- 家事のかたわら教材聴くならシャープAN-SS1、映画を観るならシャープAN-SX7A、エアロバイク漕ぎつつAnkiをやるならAfterShokz Aeropex、寝ながらオーディオブック聴くならマクセルの「寝ごこちホン」と使い分けています。
- Nintendo Switchの設定をスペイン語にし、日々『あつまれどうぶつの森』をプレイ
- これは本当におすすめの勉強法。家から一歩も出なくても、自分の島ですごく濃厚なimmersion(『没入法』、学習する言語のみを使用する外国語教授法)体験ができます。接続法もわかるようになるよ!(ジャスティンやフータの固定台詞にごくあたりまえに接続法が出てくるので)
この1年間のAnkiの統計と、StudyPlus(学習管理アプリ)のスクリーンショットは以下の通り。
これで年間約1204時間勉強したことになります。平均すると1日あたり3.29時間だから、たいした量じゃありませんね。平均的な日本人が1日にTVやネットに費やす時間の方がよっぽど多いです。それでも、この程度の勉強でさえ、オンラインのスペイン語レベルチェックテスト(AVE - Prueba de Nivel、Pruebas de Nivel de Español、Spanish placement test: Test your Spanish vocabulary online!、Test de Nivel de Vocabulario de Español等々)の判定はことごとくB2程度(2019年末)→C1程度(2020年末)へと向上してました*1。ネイティヴマテリアルの理解度もそれなりに上がり、「以前は聞き取れなかった台詞がいきなりわかる」とか、「以前はわからなかったニュアンスの違いに気づく」ということもしばしばです。そうは言ってもまだまだ力不足で、El Paísの記事ひとつ読むにも辞書を引きまくる必要があるんですが、自分としてはこの1年間の成果に満足しています。
日本語の泡の中にいると、外の情報は「誰かが(多くは英語を介して)日本語に訳してくれたもの」か、「誰かが(多くは英語を介して)日本語に誤訳したもの、または意図的に改変したもの」しか手に入りません。そしてそれは、とても怖いことだと自分は思います。2021年も継続して勉強しつつ、非英語圏発のあんまり日本には紹介されないであろうLGBTニュースの紹介にももうちょっと力を入れたい*2と思っています。