石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

同性カップル、プライドフラッグ禁止を知恵で乗り切る 米ウィスコンシン州

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米国ウィスコンシン州の同性カップルが、自宅玄関ポーチに飾っていたプライド・フラッグを撤去するよう管理組合から求められ、新たな方法でプライド月間を祝うことに決めて話題になっています。

詳細は以下。

www.nydailynews.com

米国のちょっとした住宅地では、資産価値の維持のため管理組合(homeowners association、HOA)が居住者から月々の費用を徴収し、違反の取り締まりや共用部分のメンテナンスなどを担当しているところが多いです。そしてこの同性カップル、Memo Fachinoさんと夫のLance Mierさんの住む物件の管理組合は、最近ルールを変更し、家の玄関ポーチに「意見を表明する旗」を飾ることを禁止したのだそうです。もう少し具体的にいうと、飾っていいのは合衆国国旗だけで、ブラック・ライヴズ・マターの旗も、シン・ブルー・ラインの旗(もともとは警官支持を表明する旗ですが、現在は『トランプ支持者の集会で目立つ旗』、『反ブラック・ライヴズ・マターの旗』ともみなされるようになってきています)も、プライド・フラッグもダメだということになったとのこと。

2016年からずっと虹色の旗を飾っていたFachinoさんとMierさんは、しかしこのルール変更を自分たちへの攻撃だとは考えず、別の方法でプライドを祝うことにしたんだそうです。どんな方法かは、以下の動画で一目瞭然。

そう、庭に6色のライトを設置して、家をレインボーカラーにライトアップしたんです。Fachinoさんによると、固定式でないライトの使用は禁止されていないので、「規則に従いつつ個性を示すため、こうしようと決めました」とのこと。

この手があったかという感じですが、今後管理組合がまた規則を変えてライトアップも禁止されちゃったりしないんでしょうか。あと、プライド・フラッグが資産価値を低下させるものだとみなされているコミュニティってどうなのよという印象も拭えません。とは言え、HOAって犬の体重(過去には犬へのダイエットを義務付けたHOAがあるそうです……)だのドライブウェイでのキス(ドライブウェイでキスしていた女性に『今度やったら罰金』と通知して訴訟寸前まで行ったHOAがあります)だのにまで干渉して揉めた例もあるぐらいですから、純粋に銭のためだけに旗を禁止するところがあっても不思議はないかも。アメリカって、一部の日本人が呑気に想像しているほど自由じゃないよねー。