石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

ゲイもヘテロもバイもトランスもともかく誰でも、同性同士のキスでキム・デイヴィスに抗議するキャンペーンがスタート

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髭マッチョの異性愛者男性ふたりが、米ケンタッキー州のアンチゲイな書記官に抗議するため、ハッシュタグ「#KissesForKim」で同性同士のキス写真をSNSにアップロードしようと呼びかけています。もちろん彼ら同士も熱いキスを交わしています。

詳細は以下。

Watch: Straight guys are now making out with eachother to spite Kim Davis · PinkNews

まず発起人のメッセージをどうぞ。

「この動画を観ている人にやってほしいのは、親友をひっつかんでキスして、写真か動画に撮り、『#KissesForKim』をつけてアップロードするということです。目的は、キムにわかってもらうこと。キムが勝てないということと……そして、わたしたちが彼女を愛してもいて、キムのことを美しいと思っているということを」

彼らは付け加えた。「同性愛者でも、異性愛者でも、バイでも、トランスでも、誰でも! 愛を示してください! TwitterでもInstagramでもなんでもいいから、『#KissesForKim』で」

“What we want you to do is you’re watching this video is grab your closest friend, give him a kiss, take a photo or video, and upload it using #KissesForKim, to let Kim know that she cannot win… and that we also love her and think she’s beautiful.

They added: “Gay, straight, bi, trans, WHOMEVER! Show some love! Tweet, Instagram, whatever and #KissesForKim.”

ここで言う「キム」は、ケンタッキー州ローワン郡の書記官キム・デイヴィス氏のこと。「神の権限」を根拠として同性カップルへの結婚許可証発行を拒否し続け、法廷侮辱罪で拘置所送りになったあの人です。

上記の動画がリリースされたのが2015年9月17日。19日現在、既に数多くのキス写真がネットに上がってきています。

全部は貼りきれないので割愛しますが、Instagramにもこのハッシュタグでたくさんの写真が投稿されており、検索してみると大変おもしろいです。この反響の早さと多さは、先日米ハフポストとYouGovが実施した世論調査の結果と無関係ではないかも。同調査によれば、米国人の過半数がデイヴィス氏が拘置所送りになったのは当然だと答えており、共和党員でさえ6割が氏は「辞職すべき」だとしていたとのことです。つまり、デイヴィス氏のしたことに異を唱えているのは同性愛者だけではなく、「異性愛者でも、バイでも、トランスでも、誰でも」なんですよ、もはや。

個人的にこの「#KissesForKim」キャンペーンですごくいいなと思うのは、憎しみではなく愛で平和的に抗議しようとしていること、その愛が友愛や隣人愛も含めた幅広いものであること、そして無関係な論点(容姿など)でむやみにデイヴィス氏を貶めないような配慮があること。それから、動画の最後の方でバディ同士のキス後に片方が言うこの台詞ですね。

「おまえ、ウイスキーみたいな味がするな。……気に入った」

"You taste like whiskey...and I love it."